だしの旨み。久原本舗の自然食レストラン「茅乃舎」

あごだしで有名な久原本家が運営する「レストラン茅乃舎」。

糟屋郡久山町にあり福岡市内からは車で30~40分ほどかかりますが、週末にはなかなか予約が取れないほどの人気店です。

今回は念願のディナーに行ってみました!

かやぶき屋根の雰囲気ある建物

久原本家「レストラン茅乃舎」の外観

久山町の山の中にあるレストランは、古材を使用したかやぶき屋根の建物で、周囲の自然と相まって特別な雰囲気があります。

久原本家は、福岡の久山町で明治26年に醤油蔵として創業し今では全国に支店を持つ総合食品メーカー。

その久原本家が、古くから伝わる食の知恵や郷土の味など豊かな食文化を継承していきたいという思いからオープンしたのが自然食レストラン「茅乃舎」です。

久原本家「レストラン茅乃舎」の暖炉

まず通された待合室は半個室で囲炉裏があり、席が用意されるのを待つちょっとした時間にも期待が高まっていきます!

「葉(よう)」コースをオーダー

久原本家「レストラン茅乃舎」のメニュー

茅乃舎のディナーには主に3つのコースがあり、今回は「葉(よう)」コースをオーダー。

花コース15,120円(税込)

蕾コース10,800円(税込)

葉コース8,100円(税込)

ほかにも季節に応じた特別コースが用意されていることもあります。

メニュー表に「皐月」とある通り、季節ごとにその時の旬を楽しめるメニュー構成となっているようです。

お通しは、福岡のイチゴ「あまおう」を使った甘酒

久原本家「レストラン茅乃舎」のお通し「イチゴの甘酒」

席に着くと、お通しとして福岡県産のブランドイチゴ「あまおう」を使った甘酒がお出迎え。

イチゴのかすかな酸味と香りが、甘酒の甘さとまじりあって優しい味わいでした。

“お迎えの一皿”は「博多地どりの南蛮 空豆ソース」

久原本家「レストラン茅乃舎」の先付

先付は、まん丸の白く可愛らしい器に入って登場です。

久原本家「レストラン茅乃舎」の先付

フルーツトマトの甘味と博多地どり南蛮の酸味が抜群のバランスで、空豆ソースが初夏を感じさせてくれます。

博多地どりは福岡県産のブランド地どりで、茅乃舎のメニューには地元食材への強い思い入れが感じられました。

前菜は「季節の前菜五種盛り」

久原本家「レストラン茅乃舎」の前菜

前菜は甘めに煮たふきに空豆など、5月の旬の食材を生かした5品です。

素材の味をダイレクトに楽しめる味付けで、見た目も美しく会話が弾みます。

スープは「茅乃舎特製 大地の恵み」

久原本家「レストラン茅乃舎」のスープ

和食ではお吸い物が出てくるタイミングで、いろんな根菜類のだしが濃縮されたスープが提供されました。

スープといいながらも和風の味付けで、根菜の旨みが感じられます。

路代おばあちゃんの逸品と季節の一品「筍と博多地どりの煮〆 旬菜の一品」

久原本家「レストラン茅乃舎」の料理

旬菜はジャガイモをバターで炒めたもの。ここでも博多地どりが出てきました。

博多地どりは歯切れのよさと噛むほどに出てくる旨味の強さが特徴で、煮物にするとよく合います。

路代おばあちゃんとは、福岡県飯塚市で女性が中心となって地元農産物を使った加工品を製造する「野々実会」を結成した長野路代さんのことだそう。

長野路代さん、現在は西日本新聞で「ながのばあちゃんの食術指南」という記事を連載されていますよ。

お魚料理「鱸の酒蒸し 葱油がけ」

久原本家「レストラン茅乃舎」の魚料理

お魚料理は鱸(すずき)の酒蒸しです。

身がふんわりとしていて、臭みは全くありません。葱油の香りで箸が進む一品でした。

お肉料理「嘉穂牛 照り焼きステーキ」

久原本家「レストラン茅乃舎」のお肉

メインのお肉料理は、4つの中から選べます。

嘉穂牛ロースソテー香味味噌ソース

地どりのすき焼き

嘉穂牛 照り焼きステーキ +860円

トマトすき焼き +860円

今回は嘉穂牛の照り焼きステーキをオーダー。

この牛肉も福岡産で、福岡県嘉麻市の畜産農家で育てられています。

ふんわりとした赤身を噛むと肉汁が口の中で広がり、脂肪は控えめだったせいか、結構大きかったのですがあっという間に食べてしまいました。

ちなみに…嘉麻市にふるさと納税すると、返納品の中には嘉穂牛もあるそうです。

ご飯もの「土鍋炊きご飯(空豆)、味噌汁、季節の香の物(料理長のぬか漬け)、あごの炭焼、朝採れ卵」

久原本家「レストラン茅乃舎」のご飯とお味噌汁

空豆ご飯は土鍋ごとテーブルに運ばれてきて、その場でいい香りと共によそってくれます。

ご飯はおかわりができたので、まずはそのまま味わい、次に朝とれた新鮮な卵をご飯にしていただきました。

そしてこのお味噌汁…さすがは茅乃舎だしの本家!と思わせる美味しさ。これだけでも食べにくる価値がありそうです。

あご(トビウオの干物)は、一枚一枚を炭火で炙ってくれます。小ぶりですが、このサイズが最も味がよいそう。

お漬物は料理長がつけたというぬか漬けと、肉味噌がついていました。

肉味噌は地どりのお肉を練りこんであり、現在は非売品とのことです。(似た商品は販売あり)

レストランの横にある「茶舎」でデザートタイム

久原本家「茶舎」の内観

レストラン横には、「茶舎」と呼ばれるカフェバーも併設されています。

「デザートは雰囲気を変えて別室でいかがですか?」と言っていただきおじゃましました。

カフェバーで楽しむデザートは「蓮根餅黒蜜がけと抹茶よせ」

久原本家「レストラン茅乃舎」のデザート

カフェのゆったりとしたソファで、くつろぎながらデザートをいただきます。

どちらも甘さ控えめで、食後にはピッタリの量でした。

レジ横では、久原本家の商品が購入可能

久原本家「レストラン茅乃舎」内のショップ

レジ横にある販売スペースでは、茅乃舎ブランドの商品が購入できましたよ!

5月後半からは、飛びかう蛍にも出会える

久原本家「レストラン茅乃舎」の外観

5月末からは店舗の横を流れる小川で蛍が鑑賞でき、照明も控えめにしているそう。

ちょうど5月後半に伺って、運よく数匹の蛍を見つけることができました。

レストラン茅乃舎 詳細

住所:福岡県糟屋郡久山町大字猪野字櫛屋395-1

レストラン営業時間:11:00~15:30(LO13:30)、17:00~22:00(LO20:30)

茶舎営業時間:11:00~22:00(LO21:30)

定休日:水曜日(水曜日が祝日の場合はその翌日)