「山と食欲と私」というマンガを読んで、わたしも登山をしてみたい!と思い立ち、平尾台の貫山に登ってみました。
- 福岡で初心者でも楽しめる、ほどよい高さ(標高711m)の山
- 草原から岩がボコボコと突き出た面白い風景
ちょっとハードなハイキング…といった道なりで、初心者のわたしでもムリなく頂上までたどり着くことができましたよ!
平尾台のカルスト台地は「天然記念物」に指定されている
日本で有数のカルスト台地が広がっている平尾台。
カルスト地形とは石灰岩などでできた土地が水などによって浸食されてできた地形のことで、鍾乳洞も含まれます。
そんな平尾台のカルスト台地は、天然記念物にも指定されているんです。
そのため登山中も石灰岩を傷つけたり壊したりしないように気を付けましょう!
登山ルートのおすすめは?目的にあわせて選べる
平尾台にはいくつか登山ルートがあります。
急な坂を登っていくのはつらいかも…と思い、今回は茶ケ床園地→中峠→岩山→四方台→貫山→四方台→羊群原→茶ケ床園地というルートを選び、下山も行きとは別ルートを通って様々な景色を楽しめるようにしました。
茶ケ床園地まで車で行くと、駐車場が満車だった
茶ヶ床園地までは舗装された道があるので、車で移動しました。
この日は茶ヶ床園地から一番近い駐車場はなんと満車…!だったので、ちょっと引き返したところにある駐車場に停めました。
茶ヶ床園地から先はトイレは見当たらなかったので、茶ヶ床園地のトイレをお借りしておくと安心です。
茶ケ床園地→中峠:草原から石灰岩がつきでてる
茶ケ床園地を抜けると、中峠までは舗装された道を歩きます。
道はゆるやかな上り坂で、息が上がるほどではありません。
早速、草原からボコボコと石灰岩が突き出ている、カルスト台地ならではの景色が広がっています。
貫山には高い木がないからこそ、ひらけた景色を楽しめる
貫山に登って感じた特徴のひとつが、高い木がないこと…!
これは毎年3月に野焼きが行われ、木の生長がリセットされるからだそう。
野焼き後はしばらく殺風景なになるものの、4月後半あたりになると一斉に若葉が芽を出して、山全体がきれいな緑色になるんですね。
中峠→岩山:なだらかな上り坂が続く…お昼ごはんを食べて栄養補給
中峠から20分ほど歩いた岩山という場所で、休憩をかねてお昼ごはんをとることに。
山の上で風を感じながらいただだくと、普通のおにぎりでもとっても美味しく感じます!
岩山→四方台:ハイジの気分…尾根沿いを歩いて山々を眺める
岩山からは、尾根沿いの道を進みます。
平尾台は低い山が連なっているので比較的楽に尾根(山の一番高い部分の連なり)まで出ることができるんですね。
岩山から20分ほど歩けば、四方台に到着!
遠くには筑豊の盆地が見えます。
反対側には北九州の町、そして海が見えます。
ここは平尾台の中でも特に眺めがよく、四方が見渡せるから「四方台」と言われているそう。
山々を見下ろしながら草原を歩くと、なんだかハイジ気分を味わえます。
四方台→貫山:距離は短いけど、頂上付近の急坂がきつい…!
四方台から15分ほど歩けば、今回の目的地である貫山の山頂ですが、貫山の山頂までは急な坂が続きます。
今回の登山でもっとも「きつい…!」と感じたところでしたが、距離的には大したことないので、休憩しながら登ればきっと大丈夫。
坂を登り切ったら、標高711mの貫山山頂に到着!
車で行ける茶ヶ床園地ですでに標高414mくらいはあるので、実際歩いて登ったのは300mくらい。
道に緩急があるため飽きることなく、初心者にとってもハードすぎず、心地よい疲れを感じる道のりでした。
貫山頂上→四方台→羊群原:「小穴」の横を通って羊群原へ
帰りは行きと少し違う貫山→四方台→羊群原→茶ケ床園地というルートで、四方台からは大きなドリーネ(穴)を横に見ながら歩く道のりです。
ドリーネとはカルスト台地特有の地形で、雨水や地下水で石灰石がゆっくりと溶かされ、浸食されてできる穴のこと。
この写真の巨大なドリーネは「小穴」と呼ばれているそう。小穴ってサイズじゃない…!
ほかにもっと大きなドリーネがあり、そこが「大穴」と呼ばれているそうです。
四方台から羊群原までは、貫山で最も急とされる坂道が続きます。
慎重に一歩一歩下っていき、坂を降りきる頃には膝がガクガクに!
こちら側から登るルートはハードそうです。
羊群原→茶ケ床園地:ひつじの群れに見える羊群原
羊群原は丸みのある岩がゴロゴロと転がっていて、遠くから見ると羊の群れのように見えるから「羊群原」と呼ばれているそう。
岩は石灰石でできていて、触ってみると表面はざらざらした小さな石の粒でできているようです。
岩の柔らかい部分から浸食されて、こんな不思議な形状になるんですね。
羊群原を抜けると、比較的勾配の少ない道が続きます。
あとは茶ケ床園地への看板があるので、それに従っていけば無事に戻れました。
2時間半で登れた!「貫山」は登山初心者にもおすすめ
低めの山だと山頂にも木が生い茂っていることもあるそうですが、貫山はひらけていて気持ちがよく歩くことができました。
登山初心者の自分でも、約300mの高低差を2時間半ほどで往復でき、翌日も筋肉痛はほとんど感じませんでしたよ!